急性中耳炎に対する抗ヒスタミン薬の効果はどれくらいですか?

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小児の急性中耳炎は繰り返すこともあり、辛い思いをするお子さんや親御さんも多いです。

急性中耳炎は抗菌薬が必要なケースも多いですが、セットで出ることも多い抗ヒスタミン薬は急性中耳炎に対してどれほど効果的なのでしょうか?

お題論文1

WITHDRAWN: Decongestants and antihistamines for acute otitis media in children.

PMID:21412874

コクランレビューでアブストラクトしか読めません。

2011年に出された報告ですが新しい研究は含まれていないということで、中耳炎に対する抗ヒスタミン薬の効果についてはある程度の結論が出ていそうな雰囲気ですね。

結果を見てみると、15の試験に参加した2695人が対象になっています。

うっ血除去薬と抗ヒスタミン薬を併用した群において、RR 0.76(95%Cl 0.60~0.96、NNT=10)と持続性の急性中耳炎に対して有意差がありますが、早期治癒率、症状の改善、外科手術などの予防に対してはメリットが見出されていないとしています。

一方で、副作用リスクは5~8倍に増加と著者らは小児の急性中耳炎に対して抗ヒスタミン薬をルーティンで使用することを推奨していません。

お題論文2

Middle ear fluid histamine and leukotriene B4 in acute otitis media: effect of antihistamine or corticosteroid treatment.

PMID:12633920
こちらは代用のアウトカムと言えるかもしれませんが、中耳のヒスタミンおよびLTB4のレベルを抗ヒスタミン剤とコルチコステロイドが低下させ、急性中耳炎の早期改善が期待できるかを検討したものです。(というか中耳のヒスタミンレベルって関係あるんだ…。中耳炎に対する抗ヒスタミン薬は鼻症状への側面の方が強いと思ってた…。)

3ヶ月から6歳までの急性中耳炎の小児80名が参加したRCTで、クロルフェニラミン、プレドニゾロン、プラセボを1日3回5日間投与した3群比較になっています。5日間投与後の中耳のヒスタミン、LTB4レベルは有意に減少しなかったが、プレドニゾロン群では最初の2週間での治療失敗率が低く、中耳滲出液の持続期間が短かったとしています。 

お題論文3

Acute otitis media in children: are decongestants or antihistamines necessary?

PMID:6185020

この試験は98名の小児が対象になっていますがDimetapp製剤とブロムフェニラミン、フェニレフリン、プラセボの4群での比較です。

というかDimetapp製剤ってなに??と思いましたがアメリカの市販薬のようですね。

成分はブロムフェニラミン、デキストロメトルファン、フェニレフリンの3種類のようです。

結果は、Dimetapp、ブロムフェニラミン、フェニレフリンの3群とプラセボとの間に有意差はあったものの、全体的な反応には差がなかったとしており、小児の急性中耳炎にDimetapp、ブロムフェニラミン、フェニレフリンなどの抗ヒスタミン薬、うっ血除去薬は必要ないとしています。

まとめ

アブストラクトしか読めない文献ばかりがヒットし3つ読んでみましたがいずれも急性中耳炎に対する抗ヒスタミン薬の効果は不明です。

有意差があったかなかったかの記載が多く、批判的吟味もできていませんがあまり効果は期待できなさそうです。

あくまでもガイドラインではありますが、軽症であれば抗菌薬も使わずに経過を見るという選択肢もあり、副作用リスクも考慮すると解熱鎮痛剤のみで様子を見るという選択もありなのかもしれません。

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