抑肝散はBPSDにどれくらい効果がありますか?

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前に読んだような読んでないような…。

記憶が定かではないのですが、一応読んだのでざっくりまとめておきたいと思います。

高齢者に対して抑肝散が処方されているのを時々見ますが、BPSDと思しき方に処方されている場合があります。

効果がありそうな報告もいくつかあったかと思いますが、実際どれほどの効果なのでしょうか?

お題論文

Yokukansan improves behavioral and psychological symptoms of dementia by suppressing dopaminergic function.

PMID:27042075

論文のPECO

P : BPSDの治療を受けていない認知症患者(MMSE19歳未満、NPI-NHで少なくとも1つの症状スコア0.4を有する)

E : 抑肝散2.5〜7.5 g /日

C1 : リスペリドン(0.5〜2.0 mg /日)

C2 : フルボキサミン(25〜200 mg /日)

O : NPI-NHのベースラインからの変化

スクリーニング時に全ての向精神薬は中止。

不眠症のためにゾピクロン(7.5~10mg /日)およびブロチゾラム(0.25mg /日)の投与、試験前に既にドネペジルが開始されている場合のドネペジルの服用、投与量の減少が効果的でない場合、錐体外路症状の治療のための抗コリン作用薬投与の3つは許可されています。

ランダム化されている?

ランダム化されているか? → されている

一次アウトカムは明確?

一次アウトカムは明確か? → 明確

真のアウトカム?

真のアウトカムか? → NPI-NHなので代用??

盲検化されてる?

盲検化されているか? → rater blindということで評価者のみブラインドされているようです。

ランダム化は保持された?

ランダム化は最終解析まで保持されたか? → ベースラインのITTはされている。

結果

NPI-NHのベースラインからの減少量

抑肝散 26.1±14.3 → 12.5±10.6  (P=0.002)

リスペリドン 29.4±17.1 → 16.6±9.5 (P=0.044)

フルボキサミン 22.0±12.2 to 11.4±10.6 (P=0.003)

まとめ

ベースラインとの比較、各群27、28名と少ない参加者、脱落率51%ということで途中まで読んでやめてしまいました…。

NPI-NHの減少量だけ見るとベースラインからいずれの群も約半分になっているのでどの薬もある程度の効果は期待できるかもしれません。

しかし、ITT解析されてるんだかされていないんだかわかりませんでしたが、脱落51%は高すぎるのではないでしょうか。

参加人数も少なく、リスペリドンに関しては8週間の追跡期間を完了したのは9名のみと結果を鵜呑みにはできない印象を受けます。

漢方薬のRCTは数があまり多くなく貴重な論文とは思いますが、効果としては良くわかりません。

続報を待ちたいと思います。

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