シロスタゾールで肺炎が減りますか?

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1つの薬で色々な効果が期待できたらいいですよね。

なかなかそう都合良くも行かないわけですが、現在も様々な研究がされています。

お題論文

Cilostazol for the prevention of pneumonia: a systematic review.

PMID:29632801

論文のPECO

P : 脳梗塞の既往歴がある患者

E : シロスタゾール

C : 無治療もしくはプラセボ

O : 肺炎の発生

一次アウトカムは明確?

一次アウトカムは明確か? → 明確

真のアウトカム?

真のアウトカムか? → 真のアウトカム

メタ分析の4つのバイアス

評価者バイアス → 2名が独立して行っており、意見の不一致の場合は第3者と協議

出版バイアス → MEDLINE , Cochrane Library, CINAHL , Ichushi-Web

言語制限なし

元論文バイアス → RCTのみ。ITT解析もされているっぽい(2つのうち1つはされているみたい)

異質性バイアス → 2つの試験しか該当しなかったため異質性は検討していないとしている

結果

2つの試験に参加した1423名が対象。

Yamaya et alの方は盲検化が不可能で、肺炎の診断は主観的に評価されなければならない症状を必要としたため、バイアスリスクが高いとしています。

ただ、試験に参加していない放射線科医が肺炎診断しているみたいです。

肺炎の発生

Yamaya et al

RR 0.40 (95%CI 0.22~0.73)

Shinohara et al

RR 0.20 (95%CI 0.06~0.69)

脳梗塞再発リスク

Yamaya et al

RR 0.43 (95%CI 0.21~0.90)

Shinohara et al

RR 0.53 (95%CI 0.34~0.81)

肺炎の発生率

Yamaya et al   17.4%

Shinohara et al     1.7%

有害事象

Yamaya et alでは出血(12人)、動悸・頻脈(11人)、下痢(1人)、頭痛(2人)などの有害事象を経験したのは18%。

ですが、対象群の有害事象に関するデータ収集または報告をしていないことが示唆されるよう。

Shinohara et alでは出血の発生率はプラセボ群と有意差なし(それぞれ2.8%と2.1%)。

11人が頭蓋内出血を発症している(シロスタゾール群4例、プラセボ群6例)がうち致命的な頭蓋内出血を発症したのはプラセボ群の1名。

頭痛はシロスタゾール群12.8%、プラセボ群3.2%。

動悸はシロスタゾール群5.3%、プラセボ群0.4%。

脈拍数の増加はシロスタゾール群19%、プラセボ群7.9%。

シロスタゾール群での中止率は高かったようですね。

まとめ

肺炎発生率が2つの試験でだいぶ離れているのは参加者の年齢と考えられているみたいです。

参加者の平均年齢は76.5±2.1歳と65.0±8.7歳で10歳くらい違いますね。

脳梗塞の再発予防も含めて投与しない方がいいという選択肢は取りにくい結果かなと思いましたが2つの試験だけなのでこれで肺炎予防効果も!とかは言いにくいとは思います。

でもこれシロスタゾールの効果って言えるのかな…。

脳梗塞の再発リスクは無治療とかプラセボの方が高いわけだし、その分肺炎リスクも高そうですよね。

シロスタゾールがっていうより脳梗塞の再発リスクが減ったからと見た方が自然な気がしなくもない…。

しかし、有害事象は特に頭痛、動悸などが目立ちますね。

これはシロスタゾールと他の薬との比較が気になりますね。

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