点鼻ステロイドで一番いいのはどれですか?

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ベクロメタゾンプロピオン酸、フルナーゼ、ナゾネックス、アラミスト、エリザスとステロイド点鼻の薬の種類がいつの間にか増えましたね。

1日1回の点鼻でいい薬や使用しやすいといわれているデバイスの点鼻など選択肢は様々ですが、その効果のほどはどうでしょうか?

ナゾネックス

ナゾネックス審査報告書

ナゾネックスの審査報告書を読むと、ベクロメタゾンとプロピオン酸フルチカゾンとの比較試験の内容が書かれています。

ナゾネックス vs ベクロメタゾン

通年性アレルギー性鼻炎患者を対象にしているので季節性アレルギー性鼻炎と話が変わると思いますが、ベクロメタゾン400μg分4とナゾネックス200μg分2で無作為化単盲検比較試験ですが、主要評価項目である著明改善率は、

ナゾネックス18.6% vs ベクロメタゾン23.0%(90%Cl -13.3〜4.4)

同等性限界値-10%を超えていることから同等性は示唆されなかったとしています。

あ、あれ??

投与前から投与2週間後の鼻症状3主徴スコアの変化量は、

ナゾネックス -2.63±0.15

ベクロメタゾン -2.63±0.16

90%Cl -0.358〜0.363

同等性限界値0.53を下回ったので同等性が示唆された。

うん。特別ナゾネックスの効果が高いとかそういうのはわかりませんね。

ナゾネックス vs フルナーゼ

ナゾネックス400μg vs プロピオン酸フルチカゾン200μgの比較

通年性アレルギー性鼻炎患者303名が対象。

主要評価項目である投与前と投与2週間後の鼻症状3主徴スコアの平均変化量

ナゾネックス -2.54±0.12

フルチカゾン -2.62±0.12

90%Cl -0.204〜0.362

同等性限界値である0.524を下回ったので非劣勢が示唆されたとしています。

でもこれフルナーゼは添付文書に記載されている通常量ですよね?

50μgずつ両鼻に1日2回なので合計200μg。

ナゾネックスは50μgを2噴霧ずつ1日1回なので200μg。

この比較試験ではナゾネックスの量が倍ですね。

それでフルナーゼと非劣勢?

私読み間違えてるかな…。

一応その上のところで分2投与での用量依存性は見られていないようですが頭がこんがらがりそうです…。

どちらにせよナゾネックスとフルナーゼどちらがより効果がいいとかいうわけではないように思えます。

アラミスト

フルチカゾンのプロピオン酸とフランカルボン酸、つまりフルナーゼとアラミストの比較は添付文書にも記載がありますが、フルナーゼと比較して非劣性となっています。

添付文書で引用されている文献は4つありますが、検索してさっと出てきたのは2つ。

どちらもアブストラクトしか読めません…。

お題論文1

Comparison of fluticasone furoate and fluticasone propionate for the treatment of Japanese cedar pollinosis.

PMID:19061537

論文のPECO

P : 16歳以上の花粉症患者

E : フルチカゾンフランカルボン酸

C : フルチカゾンプロピオン酸とそれぞれのプラセボの4群比較?

O : 3つの鼻症状スコア

ランダム化されている?

ランダム化されているか? → ランダム化と記載あり

一次アウトカムは明確?

一次アウトカムは明確か? → 鼻3症状スコアと効果が発現するまでの日数なので明確

真のアウトカム?

真のアウトカムか? → 真のアウトカム?と言えるかな…

盲検化されてる?

盲検化されているか? → 二重盲検と記載あり

ランダム化は保持された?

ランダム化は最終解析まで保持されたか? → 不明

結果

3つの鼻症状スコアはプロピオン酸に対して非劣勢。

プラセボに対しては優越性を示した。

効果の発現が見られたのはフランカルボン酸では1日目、プロピオン酸では2日目と効果発現がフランカルボン酸で速そうという結果。

お題論文2

Comparison of patient preference for sensory attributes of fluticasone furoate or fluticasone propionate in adults with seasonal allergic rhinitis: a randomized, placebo-controlled, double-blind study.
PMID:20408344

論文のPECO

P : 季節性アレルギー性鼻炎患者

E : フルチカゾンフランカルボン酸110μg

C : フルチカゾンプロピオン酸200μg

O : 鼻漏の重症度、鼻のうっ血、鼻のかゆみ、くしゃみを評価した鼻症状スコア(rTNSS)の1週間のベースラインからの変化

ランダム化されている?

ランダム化されているか? → されている

一次アウトカムは明確?

一次アウトカムは明確か? → 明確

真のアウトカム?

真のアウトカムか? → 真のアウトカム

盲検化されてる?

盲検化されているか? → されている

ランダム化は保持された?

ランダム化は最終解析まで保持されたか? → 不明

結果

フランカルボン酸もプロピオン酸もプラセボに対しては有意に症状を改善していると記載されていますが、両群間の差に関しては記載なし。

鼻から喉への薬の漏出や後味、香りや匂いに関してフランカルボン酸の方が良さそうな結果も記載されていますが、使用の容易さなどに関しては有意差なしとしています。

 Canadian Agency for Drugs and Technologies in HealthのRAPID RESPONSE REPORTでもう少し詳しくこの文献の内容がわかります。
このレポートだと、上記の文献はランダム化が隠蔽化されているかなど不明な部分もあるものなど記載されていますが、とりあえずどっちの方が効果が高いというような内容ではないかなと思います。

まとめ

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