突発性難聴にステロイド内服は効果がありますか?

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昨日もtwitterでのやりとりから発生したCQを調べてみたいと思います。

突発性難聴の治療はできるだけ早い時期にステロイドと思っていましたがその効果はどうなんでしょうか?

今回は私が知っている限りステロイドの点滴での治療がほとんどと思っていますが、内服ステロイドに関して調べてみました。

点滴の場合の効果とは違うと思いますのでお間違いなく。

お題論文1

Corticosteroid treatment of idiopathic sudden sensorineural hearing loss: randomized triple-blind placebo-controlled trial.

PMID:22429944

論文のPECO

P : 18~80歳で1週間以内に治療した聴力が30dB以上減少した片側性突発性急性感音難聴の患者

E : プレドニゾロン60mgを3日間。その後毎日10mgずつ減量して8日間投与(46名)

C : プラセボ(47名)

O : 90日目の聴力回復効果

一次アウトカムは明確?

一次アウトカムは明確か? → 明確

真のアウトカム?

真のアウトカムか? → 真のアウトカム

ランダム化されてる?

ランダム化されているか? → されている

盲検化されてる?

盲検化されているか? → トリプルブラインドとある

ランダム化は保持された?

ランダム化は最終解析まで保持されたか? → 修正ITT解析とper protocolがされている

結果

103人の患者のうち93人が含まれている。

聴力改善

8日目

プレドニゾロン群 25.5±27.1 dB

プラセボ群 26.4±26.2 dB

90日目

プレドニゾロン群 39±20.1 dB

プラセボ群 35.1±38.3 dB

まとめ

アブストラクトだけなのでよくわかりませんが、結果だけ見ると差はなさそうです。

完全に回復した場合にはその後薬を投与していないようですが、これ完全に回復した割合はどうなんでしょうか?

ここでわかることはよくならないからと長期間続けても効果は期待はあまりできないかもしれないということですかね。

お題論文2

Efficacy of oral vs. intratympanic corticosteroids in sudden sensorineural hearing loss.

PMID:26812786

論文のPECO

P : 発症後2週間以内の突発性感音難聴(SSNHL)の患者

E : 経口プレドニゾロン

C : 中耳内メチルプレドニゾロン(40mg/ml)

O : 聴力の改善(?)

一次アウトカムは明確?

一次アウトカムは明確か? → 聴力の改善なら明確

真のアウトカム?

真のアウトカムか? → 同じく聴力の改善なら真のアウトカム

ランダム化されてる?

ランダム化されているか? → されている

盲検化されてる?

盲検化されているか? → オープンラベルと記載があるのでされていない

ランダム化保持された?

ランダム化は最終解析まで保持されたか? → 不明

結果

42人が参加し追跡期間は60日間。

聴力の回復

経口プレドニゾロン群 18.24±8.72 dB

中耳内メチルプレドニゾロン群 14.68±12.88dB

どちらも有意な聴力改善がみられたが、群間の有意差はなし。

まとめ

これは少し本題とはずれますが、内服と中耳内の差を検討したもの。

アブストラクトだけですが両群間に有意差はないけど聴力改善には有意差あり。

う〜ん…。解析など不明なのでよくわかりませんね…。

お題論文3

Steroids for idiopathic sudden sensorineural hearing loss.

PMID:23818120

論文のPECO

P : 特発性急性感音難聴(ISSHL)の患者

E : ステロイド

C : プラセボ

O : 聴力の改善

一次アウトカムは明確?

一次アウトカムは明確か? → 明確

真のアウトカム?

真のアウトカムか? → 真のアウトカム

メタ分析の4つのバイアス

評価者バイアス → 1名の著者がデータ抽出を行いもう1名がチェックしたとある

出版バイアス → Cochrane Central Controlled Control(CENTRAL)、PubMed、EMBASE、CINAHL、Web of Science、ケンブリッジ科学抄録、ICTRP

言語については不明

元論文バイアス → RCTが選ばれているがITT解析されているかは不明

異質性バイアス → 不明

結果

3つの試験に参加した267名が対象。

3つ全ての試験のバイアスリスクが高かったとしています。

試験1では効果が見られないような結果が得られているよう。

試験2は経口ステロイド群の61%、プラセボ群の32%で有意な聴力の改善が見られたとしています。

試験3は経口ステロイドの効果があまり見られなかったよう。

しかし、データ解析やプロトコル準拠していないなど問題もあるようです。

まとめ

著者らは患者の数が少なすぎるなどバイアスリスクも高く、3つの試験から得られた結果も矛盾しているので効果としては不明だとしています。

総まとめ

ざっとアブストラクトだけ3つ読んでみましたが確かに有意差があったりなかったり非常に微妙な結果になっています。

アブストラクトだけなのでもちろん割り引いて考える必要がありますが、てっきり内服と中耳内投与でどちらがいいかということまで検討されていたので効果的だと思っていたんですが…。

有意差ない=効果ないというわけでもありませんが、わかってないんですね…。

ただ、いずれも発表年が数年前なので最近の文献も今後調べてみたいと思います。

また、これをもって効果がないから投与しないとはまだ言えないと思います。

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