フェブキソスタットはアロプリノールより腎保護作用がありますか?

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尿酸値。私も他人事ではなくなってきたかもしれませんが、フェブキソスタットとアロプリノールで腎保護作用に差があるのでしょうか?

まず、おさらいとして現在では痛風発作のない、無症候性高尿酸血症に関しては、8mg/dl未満で合併症(腎疾患や心疾患など)がなければ経過観察、9mg/dl以上であれば合併症がなくても治療適応だとされています。(基準値は7mg/dl)

尿酸値といえば痛風発作を思い浮かべる人が多いと思いますが、もう一つ腎臓への影響もあります。

直筆の汚い字で申し訳ないですがこんな感じで悪循環のサイクルが回って腎臓にも影響するわけです。

ただ、CKDの場合でも下げた方がいいとか下げなくてもいいとかはっきりしていない印象を受けます。

お題論文1

Renoprotective effects of febuxostat compared with allopurinol in patients with hyperuricemia: A systematic review and meta-analysis

PMID:28904879

論文のPECO

P : 高尿酸血症患者

E : フェブキソスタット

C : アロプリノール

O : ベースラインからのeGFRの変化

一次アウトカムは明確?

一次アウトカムは明確か? → 明確

真のアウトカム?

真のアウトカムか? → 代用のアウトカム(?)

4つのバイアスは?

評価者バイアス → 二人の著者が独立してデータ抽出し評価したとあります。

出版バイアス → PubMed-MEDLINE, Embase, the Cochrane Central Register of Controlled Trials (CENTRAL), and KoreaMed were searched for human-only studies published until May 2015で検索し、言語、出版年、疾患の種類での制限なし。

発表されている論文が少なかったためか出版バイアスはあまり検討されていない?

元論文バイアス → ランダム化比較試験のメタ分析だがITT解析されているかの記載はなし。

異質性バイアス → X2検定とI2で検討されている。

結果

eGFR

追跡1ヶ月目

MD 1.65 mL/min/1.73 m2 (95% CI 0.38~2.91 mL/ min/1.73 m2)

heterogeneity χ2 = 1.25, I2 = 0%, P = 0.01

追跡3ヶ月目

MD 1.42 mL/min/1.73 m2(95% CI -2.78, 5.62 mL/min/1.73 m2)

heterogeneity χ2 = 1.52, I2 = 34%, P = 0.66

血清クレアチニン

追跡期間3〜6ヶ月。

MD -0.03 mg/dL (95%CI -0.08~0.02mg/dL)

heterogeneity χ2 = 6.85, I2 = 56%, P = 0.26

アルブミン尿

追跡期間3ヶ月

MD -80.47 mg/gCr(95% CI -149.29~-11.64 mg/ gCr)

heterogeneity χ2 = 0.81, I2 = 0%, P = 0.02

血清尿酸

MD -0.92 mg/dL(95% CI -1.29~-0.56 mg/dL)

heterogeneity χ2 = 6.24, I2 = 52%, P < 0.00001

まとめ

日本で行われた研究も2つ組み入れられていますがともにシングルブラインドだったりオープンラベル。

eGFRは1ヶ月目はアロプリノールよりもフェブキソスタットの方が良さそうですが、3ヶ月目にはその差はなくなると…。

しかも1ヶ月目が検討されている3つの論文のうち唯一有意差が付いている論文のウエイトが80%で残りの有意差がついていない2つの論文はウエイト一桁となんだこれは…。

アルブミン尿は有意差ありとなっていますが、二次アウトカムである点と2つの試験が組み入れられていますが有意差が付いている方にウエイトが大きく割り振られているということもあって微妙な印象も…。

この論文のconclusionではアロプリノールよりフェブキソスタットの方がという記載がありますが、この結果で言い切っていいのか私には微妙です…。

せっかくなのでもう一つ。

残念ながらアブストラクトしか読めませんが、コホート研究のようです。

お題論文2

Comparative effectiveness of allopurinol versus febuxostat for preventing incident renal disease in older adults: an analysis of Medicare claims data.

PMID:28584186

結果

対象が高齢者のようなのでお題論文1と対象者が異なる可能性がありますが、31565人に新規でアロプリノールもしくはフェブキソスタットが処方された結果です。

1000人年当たりの腎疾患の発生率

アロプリノール 192人

フェブクススタット 338人

1000人当たりアロプリノールの投与量での発生率

<200mg/日 238人

200-299mg/日 176人

≧300mg /日 155人

1000人当たりフェブキソスタットの投与量での発生率

40mg/日 341人

80mg /日 326人

腎疾患(アロプリノールvsフェブキソスタット)

HR 0.61(95%CI 0.49〜0.77)

容量毎

<200mg/日 HR 0.75(95%CI 0.65~0.86)

200~299mg/日 HR 0.61(95%CI 0.52~0.73)

≧300mg /日 HR 0.48(95%CI 0.41~0.55)

まとめ

アブストラクトだけなので批判的吟味はできません。

しかし、アロプリノールの方が腎臓には良さそうだという結果。

対象の年齢などが異なりそうなので一概には言えませんがこれどうなんでしょう…。

お題論文1でも微妙といえば微妙な結果でしたし設定されているアウトカムもお題論文2の方が真のアウトカムと言えそうです。

今後これもまた追っていきたいですが追っていきたいのが増える一方でパンクするかも…。泣

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