スタチン系を飲むと糖尿病になりやすくなりますか?(コホート研究)

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前のブログからの持ってきた記事です。

スタチン系と新規糖尿病の発症は以前から示唆されていますが、これは日本でのコホート研究になります。

お題論文

Lipid-lowering drugs and risk of new- onset diabetes: a cohort study using Japanese healthcare data linked to clinical data for health screening
後ろ向きコホート研究。

論文のPECO

P : 20~74歳の68,620人の脂質異常症(TG≥220mg/dL, LDL≥140mg/dL, HDL<40 mg/dL or TG ≥150 mg/dL)
E : スタチン系もしくはフィブラート系の服用
C : 高脂血症治療薬の不使用
O : 新たな糖尿病の発症

真のアウトカム?

論文のアウトカムは真のアウトカムか? → 真のアウトカム

調整した交絡因子は?

調整した交絡因子は何か? → 喫煙、アルコール、身体運動などの交絡因子は入手できなかったとのことで調整されていないようです。
HbA1c、空腹時血糖 尿酸、LDL、HDL、TG、尿中グルコースなどが調整された。

結果

平均追跡期間1.96年。
3674人が高脂血症治療薬を処方された。
979がスタンダードスタチン(プラバスタチン=726、フルバスタチン=111、シンバスタチン=142)
2208がストロングスタチン(アトルバスタチン=704、ロスバスタチン=1016、ピタバスタチン=488)
487がフィブラート系(ベスタフィブラート=300、フェノフィブラート=187)。

3674人中3621人が試験開始前に高脂血症治療薬を服用していない期間があった。

非使用者と比較した新規発症糖尿病の発生率は、
スタンダードスタチン 105.5人(1000人年)
ストロングスタチン  133.1人(1000人年)
フィブラート系    99.2人(1000人年)

Cox比例ハザードモデルを用いた交絡因子調整後
スタンダードスタチン HR=1.91(95%CI 1.38~2.64)
ストロングスタチン  HR=2.61(95%CI 2.11~3.23)
フィブラート系    HR=1.64 (95%CI 0.98~2.76)

各々の薬剤についてもHRが計算されていますがシンバスタチンは調整後は有意差がなし。しかし総じて95%信頼区間の幅が大きい気がする…。(だからどうってことでもないですが…。)

まとめ

前のブログから持ってきた論文です。

スタチン系と糖尿病の関連性についての論文を読んだ記憶がありましたが、今回は日本からの報告でさらにスタチン系と新規糖尿病の関連性を示唆する結果になっています。
以前読んだ論文ではシンバスタチンとアトルバスタチンで関連性(用量依存的?)が見られていますがリポバス40mg、リピトール40mgとかの高用量だったこともあるのかなっと思ってましたが、今回は日本での報告でさらにコホート研究であることから高用量の人ばかりではないだろうなっと思います。
年間100人服用すると10人以上発症する可能性がある、またストロングスタチンにおいては非使用者と比較してHRが2.61というのは個人的にはインパクトが強いですが、交絡因子で入手不可能だった項目もあるなど慎重な判断が必要かなっとも思います。
っというかPECO立てがわかりにくくて間違えているかもしれません…。
交絡因子の影響は十分考えられますが、無視できないリスクかな…。

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