DPP-4と類天疱瘡の関連性は?(ケースレポート)

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今回は前から気になっているDPP-4と類天疱瘡の日本からのケースレポートがありましたので読んでみようと思います。

お題論文

Bullous pemphigoid associated with dipeptidyl peptidase-4 inhibitors: A report of five cases

PMID:28520234

ケース1

2型糖尿病の81歳男性。

最初は大腿部にあらわれ、徐々に体全体に広がる。

皮膚病変発症の9ヶ月前にリナグリプチン(トラゼンタ)開始。

リナグリプチンはインスリンに変更し、20mg/dのプレドニゾロンで治療開始で寛解。

プレドニゾロンを減量しても寛解維持。

ケース2

2型糖尿病の86歳の女性。

背中から発症し、全身に。

リナグリプチンは皮膚病変の発症の9ヶ月前から開始。

プレドニゾロン20mg/dで治療開始しその後10mg/dに減量し10ヶ月経過するが水泡再発。

リナグリプチンをデュラグルチド(トルリシティ)に切り替えると寛解。

ケース3

2型糖尿病の83歳女性。

リナグリプチン服用10ヶ月後にシタグリプチンに切り替えて服用15ヶ月後に発症。

プレドニゾロン15mg/dで最初に治療されたがコントロール不十分で3日後に静脈内免疫グロブリン療法に切り替え。

皮膚病変はインスリンに切り替えると減少。

ケース4

2型糖尿病の86歳女性。

ビルダグリプチン(エクア)を6ヶ月服用後発症。

40mg/dのプレドニゾロンで治療開始され、皮膚症状のコントロールが不十分なために静脈内免疫グロブリンを受けた。

ビルダグリプチンをインスリンに切り替えた後、寛解。

ケース5

2型糖尿病の63歳男性。

アナグリプチン(スイニー)で5カ月間治療後に全身に紅斑性の水疱性発疹。

プレドニゾロン20mg/dで治療開始。

アナグリプチンをレパグリニドに切り替えた。

プレドニゾロンは減量し、14日で中止で皮膚病変の寛解が認められた。

まとめ

今回はDPP-4によると考えられる類天疱瘡のケースレポートを読んでみました。

DPP-4阻害剤の中止後2週間以内に改善が見られ、2ヵ月以内に持続性寛解が達成された傾向が見られる一方で、服用開始後数ヶ月もしくは1年たった場合でも発症が見られることから注意は怠れないですね…。

逆に言えば服用直後はあまり起きないのかな?

プレドニゾロンを投与してもDPP-4を中止しないと再発する恐れがあるため他薬への変更を検討する必要がありそうです。

また、他のDPP-4なら大丈夫か?と言われるとわかりません…。

今回のケースレポートでもトラゼンタ、エクア、スイニーでも発症しており、前はジャヌビアなどで報告があったような気がします。

スパッと他の作用機序の薬に切り替えるかもしくは今回のケースレポートのような高齢者であるなら思い切ってDPP-4なしで経過観察という選択肢もありなんじゃ…。

もちろん患者さんの状態や希望にもよりますが。

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